私が30歳の時、当時約2年間かけて歯の矯正をして、そのあと約1年間かけて10本の歯の詰め物をセラミックに変えました。
完成した時は、33歳だったと思います。
私の歯は生まれつき右下の親知らずが真横に生えていたことによって、他の歯が綺麗に並ぶスペースがなくなっていて、歯がぎゅうぎゅうに詰まったように生えていました。
20代後半はベルギーで生活をしていて、よりによってその時に右下の親知らずが痛くなってしまい、病院で歯茎を切開して親知らずを割って取り出したようでした。
私は右だけと思っていましたが、知らないうちに左下の真っすぐ生えていた親知らずも同時に抜かれて、両頬がものすごく腫れた状態が1か月くらい続いた記憶があります。
言葉が不自由な海外生活で医療機関にかかることはかなり怖かったですので、そのあとの歯の治療は絶対帰国してからにしようと思いました。
帰国後、ベルギー親知らず抜歯事件から2年くらい経って、信頼の置ける方のご紹介で中央区の歯科クリニックに通い始めました。
院長とカウンセリングをして、歯の矯正と詰め物をセラミックに変えることにしました。
全額自費でかなりの金額でしたが、今のうちに治せるところはやっておこうと決心したのを覚えています。
まずは、親知らずを抜いたところに奥歯を移動させて前歯エリアにスペースを作れるよう、左右の一番奥の歯に金具を付けて太いゴムがかかるようにして頭の後ろから引っ張るような装置?を使いました。
数か月後、歯の矯正を開始し、何とも不自由な感覚で過ごすことになりました。
歯が移動するのは本当に少しづつで、痛痒い感覚もあり、硬いものは歯や歯茎に響いて食べられません。
矯正後は、詰め物をセラミックに変える治療で、毎回型取りと完成した歯を入れていったと思います。
詰め物をセラミックに変えるたびに嚙み合わせを確認しますが、どの歯もなんとなく合わないような気がしていました。
矯正後、約1年かけて10本の歯n詰め物をセラミックに替える治療が終わった直後から、型取りをして作成したマウスピースを付けて寝るようにしていましたが、起きている時は無意識に歯を食いしばっていたようです。
そのせいか、せっかくのセラミックの詰め物がちょくちょく欠けるようになりました。
その時、歯科クリニックの院長が蒸発してしまい、受付をしていた院長のお母さまもクリニックに週一勤務していた矯正の先生も大変驚いてこちらの問い合わせどころではない状況になっていました。
私はやむを得ず、近所の歯科クリニックに保険の範囲で詰め物を治しつつ、自分なりにいかに歯を保たせるかを工夫し始めました。
・とにかく食いしばらないよう、上と下の歯の隙間を常に1ミリ空けておくように意識して生活する
・就寝時はマウスピースをして、少しでも歯に負担がかからないようにする
更に6年間、就寝時の枕は首が前傾して食いしばりを強めてしまうので、枕を止めて首の後ろに巻いたタオルを入れるのを実行しましたが、状態が悪くはならないだけで、改善はしませんでした。
それから美容鍼灸に興味を持つようになり、左右の頬の位置が違うこと、それは顎の位置が歯の嚙み合わせなどによることを自分の感覚で分かってきました。
そのため、顎関節の鍼を定期的にして咀嚼に関わる筋肉の緊張を取って食いしばりをなくしていきました。
歯を治す前に顎を治療していたら、歯の矯正のときに歯の位置がよりよくなっていたはずと思います。
顎がずれた状態で見た目だけ綺麗にする歯の矯正は、より顎がずれていって顎関節に影響します。
その結果、食いしばりが強まったり歯が欠けたりもします。
私の治療は、ほぼ自分の体験に基づき自分自身が結果が出た治療を行っています。
昨年友人に勧められて西式健康法の木枕を使い始めました。
最初のうちは木枕を硬く感じ、寝心地も違和感がありましたが、2か月くらい使用してだんだん慣れてきました。
第4頸椎を木枕の一番高いところに合わせるのがコツのようです。
これで頸椎に自然なS字カーブができたおかげか、長年のストレートネックが改善されたようです。
・ストレートネックの改善により、首こり肩こりの減少
・木枕で首が後傾することで歯を強く食いしばらくなる感覚を覚えられる
食いしばりは、歯がすり減ったり欠けたりはもちろん、咬筋が頭の横、耳の上くらいから首まであるので過緊張から頭痛や眼精疲労、耳の聞こえなど色々影響します。
身体の使い方の癖以外にも、ストレスなど心因性により食いしばってしまうこともあります。
歯の矯正や治療は、大きな決断です。
折角歯の矯正やお顔の美容をやるならよりよい治療になるように。
顎関節の治療など鍼灸にも興味を持っていただけたらと思います。
皆様ご自身のお身体がより良くなるにはどうすればよいのか、色々な方法があることを知っていただけたらと思います。